八幡浜市への質問書−避難の段取り

3.避難の段取り・必要な時間について

原発事故の際の避難とその計画についてはさまざまな心配や疑問があります。八幡浜市内といっても、いろいろな条件のところがあるでしょうから、神越地区の住民避難についてお答えいただきたいと存じます。

 貴市の避難計画によれば、モニタリングポストの放射線値が毎時500マイクロシーベルトとなったら、避難指示を出されるとのことですが、貴市が避難指示を出し、住民が一時集結所に集まり、ヨウ素剤を配布され服用したのち、自家用車・バスなどで避難開始することになります。

① このときの車両等の台数・各利用者数の見込み数もご回答ください。

② 毎時500マイクロシーベルトと知ってから検討に要する時間

③ 該当地区に避難指示を出し、住民に周知するのに要する時間

④ 住民にヨウ素剤を配布し服用させるまでに要する時間

 a) 住民一人一人の問診票のチェックはどのような人が何人で行いますか。その人たちの承認は得ていますか。

 b) ヨウ素剤の配布人員は何人でだれですか。

⑤ スクリーニングと除染について

a) 実施する場所はどこですか。

 b) その地区の承認は得ていますか。

 c) 実施に必要な人員・機材・車両等の段取りはどうなっていますか。

 d)スクリーニングにどのくらいの時間がかかると予想していますか。

 e)除染に要する時間を汚染の程度別にお答えください。

⑥ 避難所に到着するまで

一時避難所へ出発し、避難所に到着するまでに、平日の昼間であるとして、神越の住民たちは、要支援者や子どもたちも含めて、それぞれどのくらいの時間で、どのように避難をすることになっているのですか。その際、住民はどの程度の被ばくが予想されていますか。

⑦ 神越の全住民の避難が終了するまでに必要と思われる時間をお示しください。 


回答:


・一地域について聞かれても、個別のデータは持っていないので答えられないとのこと。30キロメートル圏内の全域からの避難に6時間15分掛かる、という県の数字だけが示されました。

 

コメント:私たちは、八幡浜市全体について、お聞きすると住民の構成もまちまちで回答が難しいのではないかと考えて、神越(みのこし)という具体的な地域についてお尋ねしたものです


・「避難指示などが出されると、市長は速やかに対応を始め、対応する地区ごと(自治防ごと)の住民は市内の公民館などの一時集結所に集まり、ヨウ素剤を配布・服用することになっております。行政無線、広報車やメール、ホームページなどで、避難するよう住民に周知させて数時間以内に一時集結所に集まってもらう。そこで、問診票などを住民に書いてもらって、医師などの説明を受けたのちヨウ素剤を服用することになる。しかし、医師の確保ができるかどうかはわからない。ヨウ素剤は、八幡浜庁舎と保内福祉センターなどに保管されていますが、管理の問題などあって、一時集結所にはおいてないですから、職員が運ばなくてはなりません。八幡浜市は伊方原発から5㎞のところもある、などの問題があるので、事前配布をいま県に求めている」そうです。

 

コメント:事前配布を県に求めていること、これは初耳で、前向きな動きと感じました。作業員、残留者向けの備蓄も含めているとのことでした。


・「ヨウ素剤を飲むべき累積被ばく線量基準は?」

 「指示されたタイミングで飲む。いろいろケースがあるだろう。」

 

コメント:国、県に求めてほしい。


・「スクリーニングと除染について、UPZ境界付近、30㎞圏外に出たところでやる予定とのこと

「除染する場所についてはいまのところ場所は分かっていない候補地だし八幡浜市の外のことなのでやっていない。県が段取りをしている。かかる時間も分からない。

 

コメント:候補地に過ぎないから説明をやらないというのはよくわかりません。除染を行えば当然、除染に使用する水などでその地域は放射能汚染されます。それについては、除染所になる可能性がある地域には住民に対する説明と承諾が必要なのではないでしょうか。(内閣府の資料によれば)「候補地」のひとつに、野村ダム駐車場があります。野村ダムは南予一帯の水道水の供給源です。そのほかにも大洲市や内子町や清流の里ひじかわ、も入っていますが、どこかの川が汚染されることになるのでしょうか。